Webディレクターって何をする人?目的を達成するサイト作りには欠かせない存在

Webディレクターって何をする人?コンバージョンアップに必須な役割

私の仕事の一つに「Webディレクター」があるのですが、「それって何をする人?」と聞かれることが多いので、ちょっと説明しておきたいと思います

WEBメディアを外注する場合、トータル費用は若干高くなるかもしれませんが、イメージ通りの成果物を得るという面から見れば、何倍も楽に、そして確実になります。ぜひ使っていただきたい役割です(私を使ってと言う意味ではないです・笑)。

最初に確認!ホームページ制作に関わる人とそれぞれの役割

最初に確認!ホームページ制作に関わる人とそれぞれの役割

ホームページ制作するにあたり、「Webデザイナーに頼めばいいんでしょ」と思っている人が多くいます。ホームページを作ったことがある人でも、こう思っている人がたくさんいるのが驚きですが、これは大きく間違いであり、これがホームページを外注してもうまくできない理由の一つです。

ここで、サイト制作に必要な人を整理してみます。

まず、皆さんが思っているWebデザイナーさん。これはサイトをデザインする人ですよね。

次にコーダーさん。これはコーディングという作業をする人です。実はWEBデザイナーがやるのは、本当にデザインだけ。これをホームページとしてサイトに公開するには、文字列にする必要があります。

例えば、こんな感じ↓

デザイナーが起こしたデザインを、このように文字化するのがコーダーさんというわけです。すごく上等のホームページになれば、デザイン専門の人、コーダー専門の人という風に分かれていますが、たいていのウェブデザインではコーディングも同じ人が担当します。なので、「Webデザイナーに頼めばサイトはできる」と思っている人が多いのです。ただし、見積もりをする際には、デザインとコーディング代が別になっていることが多く、別作業だということがおわかりいただけると思います。

そして、ライターも必要です。

やはり効果的なコピーはプロのライターが得意とするところです。精度の高いコピーが必要な場合は、欠かせない役割となります。クライアントの中には、「文章は俺が考えるからライターはいらない」という方もいます。私はプロのライター出身ですから、コピーの出来としては「うーん」と思うことも多いのですが、キーワードをしっかり理解していれば、ライターが書かなくてもいいのかなと思っています。ただし、そのままでは少し使いづらいことが多いので、チェックだけはしてもらった方がいいと思います。また、ちょっとした言葉遣いの違いで効果が2~3倍も違うということが出ます。それを知っているのはライターなので、アドバイスだけでも求めるといいですよね。

他にも、プログラムをサイトに埋め込むのであればプログラマーも必要ですし、もっと大きな規模でサイトを作る場合には、役割はもっと細かく分かれます。

さて、ここに書いた人達はいわゆる技術者やクリエイターと呼ばれる人たちです。彼らの特徴として、クライアントが提供する明確なイメージや具体的な指示があれば素晴らしいものを仕上げられます。

ただし、多くの場合、クライアントはどのような指示を出せば、どのようなものが上がってくるのかという部分を理解していません。そりゃそうです。そこはややこしい話でもあるので当然です。

ただし、イメージや重要だと思うポイントが違うために、納品物が上がってきても「要望したものと違う」ということがよくあるのは何とかしなければなりません。

そこで必要になるのがWebディレクターです。彼らはどんなクリエイティブな技術を持っている・・・というよりも、色々なジャンルの知識を広く理解していて、予算管理ができ、クライアントのふんわりした要望を具体的な形にしてクリエイターに指示することができる人です。

といってもよくわからないと思うので、具体的にお話ししてみましょう。

 

WEBディレクターの具体的な仕事

WEBディレクターの具体的な仕事

多くのクライアントは、何らかの目的があってサイトをリニューアル、または製作したいと考えています。
例えば、何年も前に作ったホームページが古くてダサくなってしまったので、今風に変えたいという要望があるとします。

でもきっと、「今風に変えると、もっと注目を集められるのではないか」とか、「売り上げが上がるんじゃないか」という本来の目標があるはずです。

そして実際には、サイトを今風にすることと、売上を上げることはイコールではありません。最悪の場合、お金をかけて最新の技術を取り込んだホームページができたけど、さっぱり売れなくなったということすらあります。

こうなる原因は、デザイナーを呼んできて、「とにかくおしゃれなサイトを作って」という指示を出してしまうところにあります。デザイナーとしては、「指示の通りおしゃれなサイトを作る」ということが至上命題であり、それを実現することに力を注ぎます。つまり、クライアントもデザイナーもどちらも悪くありませんが、結果として目標を達成できないものができてしまうのです。

ではここに、Webディレクターを入れた場合どうなるでしょうか。

私の場合、一通りの要望を聞いた後、「リニューアルの目的は何ですか?」と質問をします。そして売上げを上げたいということが分かれば、「それならおしゃれなページは不要です。それよりもシンプルで、わかりやすさ重視のページを作りましょう」ということになる場合もあります。 

サイトは不思議なもので、クソダッサイページでも、ターゲティングが合っていればそれなりの効果が出ます。逆に、おしゃれなサイトを作ってしまうと、結果が出ないページになってしまうんです。 ここはなかなか難しいところなんです。

他にも、「デザイン的なダサさは残したまま、裏側に最新の機能を持たせたサイトを作りましょう」となったり、「サイトはあえて現状のそのまま残し、コンテンツサイトを作った方が効果が高いですよ」となる場合があります。このあたりは、WEBディレクターならではの提案となります。コンサル的な要素とも言えるかもしれません。

サイトを作ってもアクセスは集まらない

そして、よくありがちなことに、「サイトを作ったんだけど。全くアクセスがない」ということがあります。どこからもリンクが貼られていないサイトは、そもそもGoogle検索に引っかからず、何ヶ月も時間が経ってしまうことすらあります。

この場合も、Webディレクターがいれば、できるだけ早く検索されるような状況を作ったり、その後のアクセスが伸びるために何をするべきかというところまで相談に乗って、道筋を建ててくれます。

窓口が一本化されることで仕事もスムーズに進む

Webディレクターの役割に、窓口と言うことがあります。通常であれば、この指示はデザイナーに、こっちはプログラマーになどと役割に合わせた指示出しをしなければなりません。これは非常に面倒なこと。Webディレクターがいればその人に何かを言えば、正しく伝わるように通訳の役割を果たしてくれるので、非常に楽に進みます。

また、WEBデザイナーやプログラマーは、自分の仕事の方向から物事を見る傾向があります。これはプロとしてすばらしいことなのですが、クライアントと立ち位置が違うため、よく話がすれ違います。また、費用のことは無視した発言もしてしまいます。これもキッチリと整理してくれるので、安心できるでしょう。

これはクリエイター側でも同じこと。

クライアントが「なんかイメージが違う」と言われても、「どう違いますか?どう変えますか?」などと質問し、イメージを掴まなければなりません。これは非常に苦労することです。しかし、ディレクターがいれば、「ここをこう変えてください」と明確な指示としてくるので対応が楽です。

そのため、 Web デザイナーやプログラマーの中には、「多少ギャラが安くなっても、ディレクターがいる仕事しか受けません」というスタンスの人が多くいます。結局、ディレクターがいることで口数が圧倒的に減るので、こちらの方が楽で効率よく稼げるということです。

 

ディレクターが入ることで費用はどうなるか?

ディレクターが入ることで費用はどうなるか?

Webディレクターの必要性はお分かりいただけたかと思います。もう一つ大切なのが予算です。Webディレクターの大切な役割に、予算の割り振りがあります。

よく、「その予算ではそこまではできませんよ」というケースがあります。クライアントさんは欲張りです。中には、「それを実現するのであれば数百万円かかる」というシステムを組み込んだサイトを、「10万円くらいでやってよ」という事件級な事例もあります(笑

そのような場合でも、要望に優先順位をつけ、実現すべきこと、できればつけたい機能、実はなくても問題ない機能などと分類し、「予算内で出来るのはこの範囲のサイトです」と教えてくれます。

また、Webディレクターは様々な予算感のデザイナーと取引があります。私の場合、5ページのサイトを作る場合、7万円くらいでデザイン(コーディング含む)してくれる人から、50万円でデザインしかしない人など多岐にわたるデザイナーがいます。

クライアントさんの多くは、予算内でできるだけ要望に近いサイトを作るのが目的なわけで、WEBディレクターを入れることで、それが近づくケースも多くなります。 

ディレクションフィは別立てでも、結果としてはそれほど高くならない

WEBディレクターが入れば、当然、ディレクションフィーが発生します。私はライターをすることも多いのですが、そのような場合、「Webディレクターフィ+ライターフィ」は別立てで考えます。

Webディレクターを専門でやっている人もいれば、Webデザイナーが兼任していることもありますが、どちらの場合にしてもディレクションフィーは別立てで予算が立てられると思ってください。

それじゃ、高くなるんじゃないか。そう思う方も多いのですが、前述のように、ディレクターが入ることで技術者の工数は大幅に減少しますし、そもそも単価の安いデザイナーに依頼することもできます。そのため、ディレクターのいる案件はその他の費用が安く抑えられるため、結果的に、多少プラスするくらいで収まるケースがほとんどではないかと思っています。

なかなか重要性が伝わりにくいWEBライターですが、目的を達成するために必要なサイトを作るには、必ず必要な役割です。

ぜひうまく使って、楽にサイトを作って頂ければと思います。